白乳姫 作:繭

ある国に白乳姫と呼ばれている、まだ幼いが白くて美しい乳の姫様がおりました。
白乳姫は物心がつく前に母であるお妃様を亡くしておりました。
あるとき、王様は新しいお妃様を迎えました。とても美しく大きい乳のお妃様でした。
この新しいお妃様は、お城にある一番古い鏡に向かって尋ねるのが好きでした。
「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しい乳の持ち主はだあれ?」
「それはお妃様でございます。お妃様の乳は美しい!大きくて白くて張りがある!!!」

数年後、白乳姫は成長し、その白い乳の美しさにますます磨きがかかりました。
それは遠くから見てもわかるほどで、白乳姫が歩くたびに深く開いた
ドレスの胸元から白い乳がこぼれ落ち、その噂は隣の国まで広がるほどでした。

白乳姫が16になる前の晩、お妃様は鏡に尋ねました。
「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しい乳の持ち主はだあれ?」
「それは白乳姫でございます。白乳姫の乳はまっ白で林檎のように張りがある!!」
お妃様は怒りに乳を震わせました。お妃様の乳はよる年波に勝てず、
自慢の白い色がくすみ、わずかに垂れ始めて来たのです。

翌朝、白乳姫が目を覚ますと、深い深い森の中でした。
「私はお妃様に捨てられたのね!いつも横目で私の乳を睨んでいたもの!」
どんどん歩いていくと、小さな家がありました。そこにはいつかお城の噂で聞いた、
7人の乳人が住んでおりました。この乳人たちは奇形の乳で生まれてきた7つ子で、
新しいお妃様から「国に災いをもたらす」と迫害されたのです。
貧乳、離れ乳、陥没乳、多毛乳、巨乳輪、黒色乳、無乳首 と様々でした。
白乳姫は7人の乳人が森の木の実を採りに行っている間に
それぞれの体に合う乳当てを縫ってあげ、一緒に生活するようになりました。

数日後、お妃様は鏡に尋ねました。
「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しい乳の持ち主はだあれ?」
「それは7人の乳人の家にいる、白乳姫でございます。」
「何ですって!?」お妃様は怒り狂い塔に何日も篭り、毒林檎を作りました。

白乳姫がいつものように、7人の乳人に乳当てを縫ってあげていると、
真っ黒い服を着たお婆さんがやってきました。
「可愛い白乳姫。林檎はいらんかね?これを食べると林檎のように張りのある乳になれるよ」
白乳姫は喜んで一口かじりました。その瞬間、可哀想な白雪姫は死んでしまいました。
「これでうまくいった!この世で一番美しい乳は私よ!」お婆さんはお妃様だったのです。

お妃様が城へ戻ると、なんだか体調がすぐれなくなり、医者を呼ぶと懐妊していることが判明しました。
白乳姫を失ったばかりの王様にやっと笑顔が戻りましたが、お妃様は嫌な予感がしました。
白乳姫のことをすっかり忘れた10ヶ月後、嫌な予感は的中し、赤ちゃんに乳房を吸われたため、
お妃様の自慢の乳房は以前のような張りなどなく、垂れていくいっぽうでした。

ある晩お妃様は思いつめた顔で、10ヶ月ぶりに鏡に尋ねました。
「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しい乳の持ち主はだあれ?」
「それは毒林檎を食べたと見せかけ、白い乳の谷間に林檎の欠片を挟んで隠し、死んだふりをした白乳姫!!」
「お妃様の乳は醜い!黒ずんでいる!どんどん垂れてきている!」

鏡の暴言にお妃さまは怒り狂い、暴れた拍子に乳が鏡にぶつかりました。
その瞬間、鏡は大きくひび割れました。「ギャーーーー!!!!」
けたたましい悲鳴がしたため王様が駆けつけると、ガラスの破片が垂れた乳に突き刺さり、
どす黒い血を流してお妃様が倒れていました。

やがて白乳姫は城に戻り、その白くて張りのある乳のとりこになった
実の父親である王様と、お妃様が産んだ娘と3人で楽しく暮らしました。
お妃様は迫害され、深い森の中のあの小さな家で「8人の乳人」として暮らしました。
ガラスの破片がクーパー靭帯に突き刺ささったため、乳の張りは再生不可能になってしまったのです。
今ではどす黒い乳が足のつま先まで伸びて、醜く垂れているとお城で噂されています。